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2026-02-26FUJIMAX JDM Car Rentalは、1987年式のCC72V型スズキ アルトワークスのレンタルを2026年3月25日より開始します。
軽自動車パワーウォーズを終結させたアルトワークス
オイルショックと排ガス規制に苦しんだ1970年代の終わりに、47万円という衝撃的な低価格で登場した初代スズキ アルトは、瞬く間に低迷にあえいだ軽自動車市場を復活させました。さらに1980年代に入ると当時の運輸省(現在の国土交通省)が軽自動車へのターボエンジンの搭載を認可。普通車と同様に軽自動車にもパワーを求める時代が到達しました。
各社がターボエンジンとNAエンジンの性能を追求していく中、スズキも1984年に2代目アルトを投入。1985年にSOHCエンジンにターボを積んだアルトターボ(48馬力)、1986年には軽自動車として初となるDOHCエンジンと搭載したアルトツインカム12RS(42馬力)を販売しました。
これに最大のライバルであるダイハツは1985年にミラ ターボTR-XXで対抗。これはSOHCエンジンにターボを搭載し、当時の軽自動車としては最強である52馬力を発揮。四輪独立サスペンションに軽量ボディ、加えてエアロパーツで武装し、スポーティーさも併せ持っていました。

ここでスズキは自社のDOHCエンジンとターボを組み合わせ、ライバルに負けない究極のハイパフォーマンスモデルを生み出します。それこそが初代アルトワークスです。3気筒543ccのF5AエンジンにDOCHヘッドを搭載。専用のピストン、コンロッド、クランクシャフトなどを奢り、インタークーラー付きターボを当時最先端のインジェクションシステムで制御。高性能化に対応すべくクラッチやミッション、足回りも専用品を用意し、超大型のエアロパーツで空力性能も向上させました。
初代アルトワークスは、開発時点ではライバルを大きく引き離す78馬力を発揮させる予定でした。これは排気量1Lあたり143.6馬力という、現代でも驚異的な出力です。しかしながら運輸省はこれに待ったをかけました。この時代は自動車の高性能化に伴い、自動車事故も増えていたためです。

その結果、アルトワークスは64馬力に出力を低下させて発売されることとなりました。そう、これが現在もなお続いている、軽自動車の自主馬力規制の発端です。スズキが自ら施したハイチューンエンジンによって、これ以降軽自動車のエンジンは出力を制限されることとなったのです。
超軽量ボディ×超高回転型エンジン
初代アルトワークスには前輪駆動モデル(CA72V型)と四輪駆動モデル(CC72V型)があり、当店の車両は四輪駆動モデルです。カタログスペックではFF車が車重610kg、4WD車で650kgとなっており、超軽量な一台です。実のところ、64馬力のエンジンを持つ軽自動車で610kgより軽い車両は現時点までに存在しないため、前輪駆動の初代アルトワークスはカタログスペック上最もパワーウエイトレシオに優れる軽自動車です。

搭載されたF5Aエンジンは最大出力64ps/7,500rpm、最大トルク7.3kg・m/4,000rpmを発揮します。レッドゾーンは9,500rpmという超高回転型エンジンで、5,000rpm頃から一気にパワーが盛り上がる「ドッカンターボ」な特性を持ちます。純正で触媒レスゆえの排気の抜けの良さも合わせ、パワーバンドに入った瞬間の加速感は圧倒的。ボディからエンジンが飛び出すのではないかと錯覚するほどの強烈さを持ちます。5速マニュアルミッションとの組み合わせにより、最高速度は160km/hを優に上回ったとされます。
当時の実用的な軽自動車は30~40馬力程度しか無く、ベースとなった2代目アルトのベーシックグレードはわずか31馬力でした。当然それを前提に開発されたボディを持つ初代アルトワークスのシャーシは、この爆発的なパワーを支えるには不十分でした。それ故この車の乗り味は、現代の水準では極めて危うく不安に感じるでしょう。不安定な挙動を、ノンパワステのステアリングでねじ伏せる80年代的なドライビングが要求されるマシンです。
男性をターゲットにした過激な内外装
1980年代当時、軽自動車は女性の乗り物というイメージがありました。スズキはこれを買えるべく、男性をターゲットとしてアルトワークスを開発しました。当時の軽自動車としては過激な大型前後バンパー、サイドステップ、そして大型リアウィングの全てがアルトワークス専用品です。

1987年式のアルトワークスは、黒とピンクのド派手な内装を持ちます。前席はコンパクトな車両に合わせ、ドアに近い肩部分が削ぎ落とされた左右非対称のバケットシートを採用。当時としては太く小径なステアリング、専用シートベルト、12,000rpmまで刻まれた赤いメーターパネルなど、スポーティーさが演出されています。
リアシートは存在しますが、極めて狭く実用性は皆無です。これは当時の税制上、貨物車両として登録することで税金を安く納めるためでした。それ故にトランクルームは十分な広さがあり、多少の荷物も難なく載せることが出来ます。
生産期間わずか1年半の超希少車
初代アルトワークスは1987年~1988年のわずか1年半の期間しか生産されませんでした。これはベースとなった2代目アルトのモデル末期に誕生したモデルだからです。これ以降のアルトワークスは、現時点で最終型となる5代目を除き、ベースのアルトとは異なるフロントフェイスを持つパフォーマンスモデルとしての歴史を歩んでいきます。

初代アルトワークスはその生産期間の短さ、また軽自動車として初のワンメイクレースを行ったなどモータースポーツに適した車両特性、安価で改造しやすかったこと、生産から約40年が経過していることなどから、その現存数は極めて限られています。ほぼノーマルに近い状態を維持する当店の車両は、奇跡の一台と言っても良いでしょう。
初代アルトワークスはその圧倒的な性能により、後の軽自動車に多大な影響を与えました。ダイハツ ミラアヴァンツァート、スバル ヴィヴィオRX-R、マツダ AZ-1、ホンダ ビート、スズキ カプチーノなど、1990年代に誕生した軽自動車スポーツカーの原点とも言える存在。それが初代アルトワークスです。
伝説のJDMカーの一台である貴重な初代アルトワークスを、ぜひ当店でお楽しみください。




